画面の前で「もう少し待とう」と思った夜。その「もう少し」は、時計よりも気持ちで伸びているのかもしれません。寒いのは得意、含み損は苦手。そんなぼくから話したいのは、強い心を作る方法より、迷う前に短いメモを残す習慣です。

画面を開く前の、自分に聞く

損切りを考える場面では、目の前の動きから目を離しにくくなります。そこで、相場を見る前の落ち着いた時間に、自分が何を理解していて、何をまだ説明できないのかを書いておきます。うまく書けないところは、急いで埋めなくて大丈夫です。

例えば「見た事実は何か」「考えが変わるのはどんな場面か」「注文の仕組みを理解しているか」。これは売買する場所を教えるメモではありません。自分の考えが曖昧なまま、画面の勢いについていかないための確認です。

メモには、願いと事実を分けて書く

「戻ってほしい」は、自然に浮かぶ気持ちです。ただ、その願いは相場で起きた事実とは別のもの。ノートに「見えたこと」と「そうなってほしいこと」を分けて書くと、自分がどちらを見ていたのか読み返せます。

立派な文章は要りません。「気になって画面を何度も見た」「予定を変えた理由を説明できなかった」でも十分。ぼくの羽では細かい字は大変なので、短い文を歓迎しています。読み返す自分に伝わることを、まず大事にしましょう。

結果だけで、判断を採点しない

振り返るときは、結果を知った後の自分が、当時の自分を裁きすぎないようにします。あの時点で確認できた情報と、後から分かったことを分ける。メモした考えを守れたか、途中で変えたなら何がきっかけだったかを見ます。

気合いが足りなかった、と一言で片づけると、次の工夫が見つかりません。疲れていたのか、注文方法に不明点があったのか、取り返したい気持ちが強かったのか。原因を決めつけず、確認できることをひとつずつ残します。

注文を出しても、価格は保証されない

損切りのための注文は、指定した価格での決済や損失額を保証するものではありません。相場の急変や流動性の低下、通信やシステムの問題などで、意図した取引ができないことがあります。利用する業者の説明を読み、注文がどう扱われるか確認することも学習の一部です。

ロスカットがあっても、預けた証拠金を上回る損失が生じる場合があります。メモを付ければリスクが消えるわけではなく、どこまで理解しているかを確かめるために書きます。

今夜は、短い一行を残そう

振り返りを終えたら、次に確認したいことを一行だけ。ノートを反省会でいっぱいにするより、明日の自分が読み始められる形にしておきます。羽を縮めて深呼吸。書斎の灯りを少し落とすところまで、ぼくの夜の習慣です。

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